ハーブはたくさんの種類があるので、育て方がそれぞれ違ってきます。
種類がたくさんあるので、それぞれ育て方は違ってきます。
抑えるべき所は耐寒性と耐暑性、一年草なのか多年草なのか。夏に枯れるのか、冬に枯れるのか。
一般的な傾向としては、日当たりの良く、水はけと風通しのよい所を好み、耐寒性は強いが耐暑性(と言うより多湿)が弱いものが多い。
大抵のものは寒さに強い。寒さに弱いものはバジル、ゼラニューム、レモングラスくらい。他のものは関東ならば余裕で越冬します。
夏の暑さや蒸れに弱いものは多い。特に蒸れるのが嫌な植物が多いので、夏は風通しに注意する。特にイングリッシュラベンダーやタイムは注意。
夏越しのポイントは肥料を少なめにする事、刈り込んで風通しを良くする事、水はけの良い土に植えて水を停滞させない事。
① 1年草…1年で枯れる植物。花が咲いて種がついたら枯れます。2年草も基本的にこれと同じ。葉を収穫するものは花をつけさせない工夫をする事で、ながく収穫できます。
(例)バジル、イタリアンパセリ、ルッコラ(ロケット)、チャービル(セルフィーユ)ジャーマンカモミール、ディル、コリアンダー(パクチー)等。
② 多年草…何年も生きる植物。冬の間は地上部が枯れて根が残って越冬するものもある。これは花が咲いても枯れないので、あまり気にしなくても良い。1年草と比べると花が咲きづらく、一度寒さにあたらないと花が咲かないものもある。
(例)レモンバーム、ローマンカモミール、ミント、タイム、チャイブ、オレガノ、セージ、レモングラス(耐寒性はない)等
③ 木本類…いわゆる木になるもの。新しい枝は草だけど、古くなると木化する。基本的に頑丈だが、刈り込む時に注意が必要。
(例)ラベンダー、ローズマリー、タイム等
粒子の粗く水はけの良い土で育てます。市販のハーブの土と赤玉土(もしくは鹿沼土)を1:1で混ぜる位が育てやすいと思います。ラベンダー、ローズマリー、タイムあたりはそこに2割位軽石を混ぜて水はけを良くするとさらに良いと思います。
【単用土で作る場合のブレンド配合割合例】
一般的なハーブ(イタパセ、バジル、レモンバーム等)・・・赤玉土6:軽石小粒2:腐葉土2
特に乾燥を好むハーブ(ラベンダー、ローズマリー、タイム等)・・・赤玉土4:軽石小粒4:腐葉土2
水もちを好むハーブ(レモングラス、レモンバーベナ等)・・・赤玉土6:腐葉土2:調整ピートモス2
赤玉土の代わりに鹿沼土を使っても大丈夫です。この割合でなければならないとういうわけではないです。ブレンドする際の参考にしてください。
水管理は肥料管理よりずっと大事。水が過剰で根から空気をすえなくなると、植物が腐ってしまいます。慣れない人は水のやり過ぎで枯らしている人が多い印象です。
やり方としては土の表面が乾いたら、全体に水がしみわたるようにあげます。土の表面だけ濡らして、下に水がないと根が傷みます。
水の多いものから順に左から並べました。
左のものは水をやらなくても良い状態。右のものは水をあげないといけない状態。
真ん中くらいの状態になったら水をあげます。曇った日や雨の日だったらやらなくても良いくらい。
わからない時は触ってみて水分が手につくか確認しましょう。
気温や日照量植物の大きさによって乾き具合がだいぶ変わります。雨や曇りの日や冬の間は植物があんまり水を吸わないので、あげる頻度がだいぶ減ります。
わかりづらいなという人は鹿沼土を表面にまいてみると良いと思います。鹿沼土は濡れるとオレンジに、乾くと白っぽくなるので水の状態がわかりやすい。
肥料には固形のものと液体のものがあります。固形肥料は徐々に溶けてゆっくり長く効き、液体の肥料はすぐに効いてすぐに抜けます。
液体肥料であげると過剰になりづらいので慣れないうちは液体であげていると良いと思いますが、けっこうな手間がかかります。
基本的には固形肥料でやるようにしておくと良いと思います。植物や条件によって変わりますが、だいたい1ヵ月に1回程度与えます。
夏場の固形肥料のやり過ぎには注意します。温度が高いと溶けるのが早くなって通常より速いペースで効くのと、夏バテ起こしているハーブに強い肥料分を与えると根が傷みます。
これはレモンバームの画像です。肥料が切れるとだんだん葉色の緑が薄くなって行って、右のものように黄色く(もしくは赤く)なってきます。この状態で追肥すると、緑色に回復してきます。
肥料が少ない事ですぐに枯れるという事はないので、あげすぎないように注意します。例外的に一年草タイプで葉を収穫するタイプのものは、肥料切れを起こす事でトウが立つ事を誘導する(花が咲いて葉の収穫量が減る)ので肥料切れに注意します。
肥料は何種類かありますが、NPK(窒素リンカリ)の割合が101010とか888とか同じ比率のものでOK。花用の肥料として販売しているもので真ん中のリンの割合が高いものが販売している事あありますが、リンは過剰になりにくいものなので、在庫にある場合はこっちを使って大丈夫。ただし窒素の割合がちょっと少ないのでちょっと多めにあげる事になるかもしれません。
ハーブは虫がつかないイメージありますが、野菜に比べるとつきづらいものの虫はつきます。
葉裏や新芽につきやすいので、特に観察しておきます。
高温、多湿、肥料(窒素)過多になると発生しやすくなるので、予防のためにはそういう環境にならないように注意します。
虫がついた時は市販のスプレーを使います。
摘要作物の所に対象となる植物がある事を確認して使う事をおススメします。
ハーブはマイナーなので探せない事が多いですが、個別で登録なくても、野菜類、シソ科葉菜類、あぶらな科葉菜類のようにグループで登録されているものがあるので、該当するものを見つけて使用してください。
上手に収穫すると継続的に収穫できます。次の新芽がどこから出てくるのか?を意識して収穫する事が大事です。
●枝になって新芽が節から出るタイプ
本葉の根元から新しい芽が出てくるので、健康な葉を残して枝ごと収穫します。枝ごと収穫する事で下の節から新芽が伸びて枝になります。葉だけ収穫していくと、新しい枝が出てこないのでだんだん勢いがなくなっていきます。
健康な葉を残さないと枯れてしまって新しい芽が出てこない事があるので葉を残す事を忘れずに。株元から木化していく木本系のものは特に注意。
バジル、ミント、ローズマリー、タイムなど。
●株元から新芽が出てくるタイプ
新しい芽が株元の真ん中から出てくるので、外側の葉から収穫します。
イタリアンパセリ、ロケット、チャービル、セルバチコ、コリアンダーなど。